鈴木実貴子ズ

肌を突き刺すひりひりとした歌声と言葉が、心を窒息させるように覆った黒い感情にまるで風穴を開けるようだ。鈴木実貴子ズの歌詞には、やり場のない憤りや無常感が散見しながらも、根源にあるのは力強い生命力である。口に出した文字は旋律とリズムを得て楔となり、世の不条理や自己に対する奮起を呼び覚ます。音楽ですら窮屈になりそうなこの時代、アコースティックギターとドラムの最小編成で抗う小さな戦い。そんな赤心かつ鬼気迫るライブの合間、二人がふと相好を崩す瞬間がある。それが風穴に通る涼風のようでいて、とても心地好い。
 
2012年結成
Vo./Gt. 鈴木実貴子
Dr. 高橋いさみ

 

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